週刊新潮の表紙を飾った谷内氏の絵から、横尾氏が編集して文庫にまとめたミニ画集&短文集。
歳時記、とあるように、季節にあわせて編集してある。
絵も素敵だけれど、添えられた短文が味わい深い。
もともと絵画系の方の文章が好きなのだけど、素朴な文章の中にはっとさせられる「気づき」が潜んでいる。
観察眼が鋭いというか、画家の目は特別なのかなと思う。
自分が虫好きなので、特に虫関係の(「庭の事件」>蟻の話など)作品が好ましかった。
でも、一番いいなあと思ったのは、「工場にいた魚」という作品で、工場の水たまりにいた魚は錆びた歯車やネジでした」という一文に惚れた。
巻末には横尾氏の短い作品解説があり、横尾氏が絵をどう見たのかがわかるので、横尾氏ファンにもお薦め。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年9月19日
- 読了日 : 2014年9月19日
- 本棚登録日 : 2014年9月19日
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