サイレントステップ

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 64
感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103360513

作品紹介・あらすじ

日本一の騎手、の二番手(セカンドジョッキー)。僕の父さん。いつも笑っていた。大嫌いだった。そんな父が、レース中に――。補欠みたいな騎手。負けても笑ってまた来週も馬に乗る。中学生のときだった。父が、レース中の落馬で死んだ。でもあれは、本当に事故だったのか? 真実を探るために、騎手の道を選んだ息子が疑いの目を向けているのは――。核心に迫るにつれ忍び寄る危機。かつては誰かの息子だったあなたへ。男泣き必至の競馬サスペンス!

感想・レビュー・書評

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  • ストーリーとしては、レース中に不慮の事故で亡くなった騎手であった父親の死の真相をつきとめるべく、騎手になった息子が、疑惑を向けた天才騎手や関係者などとの付き合いの中で、事故の真相にたどりつきつつ、自分自身、騎手として成長していくさまを描いた内容です。
    競馬好きの私としては面白く読ませていただきましたが、内容として、やや淡白で、もっと深層心理にふみこんだ深みのある内容のほうが良かったかなぁと思いました。

  • 騎手であった父を、落馬事故で亡くした小山和輝が、
    父を追うように騎手になり、父のいた塚本厩舎に所属するようになる。
    父が死んだ原因は何だったのか?

    競馬は全く知らない分野だったが、慣れない言葉もすんなりと入ってきて、とても面白かった。
    女性記者が少し苦手なキャラクターだったので、辛めに★3.5といった感じ。

  • 父の死の真相を探るため、父と同じ道を歩む和輝。競馬とか見ないからよくわからないけど、だも、やっぱり男たちの闘いって感じがしてかっこいい!競馬をまた違った視点で見れる一冊です。

  • 名門厩舎の二番手ジョッキーだった父がレース中の落馬事故で命を落とした。その死に疑問を持った息子の和輝はジョッキーとなり、父の死の謎を解こうとする。
    元スポーツ新聞記者で競馬記者としての経験のある著者がミステリーの要素を加えて非常に読み応えのある作品に仕上がっている。
    ラストで明かされる死んだ父の思い、父の兄弟子の平賀の思いが感動的だった。

  • 本城雅人はディック・フランシスになれるのだろうか。
    『W』に続く競馬もの。競馬をやらない僕でも愉しめたのだから、競馬好きには、かなり面白いのだろう。

  •  騎手である小山和輝は、三年ほどお世話になった厩舎から別の厩舎へ移り働き始めた。
     リーディングを取るほどの名門、塚本厩舎だ。でも、そこには平賀剛という名騎手がいる。強い馬は平賀が乗り和輝は二番手の馬が当然まわってくる。
     周りからは、他で乗ればもっと勝てるだろうにと言われる和輝。
     馬のわずかな変調も見逃さない平賀。勝ちに貪欲な彼が、レースで期待されていた馬を騎手だった和輝の父にどうして譲ったのか。
      和輝が騎手になった理由。父の事故の真相だ。
     本当に事故だったのか。それとも・・・。
     
    __競馬を通して、そこに携わる人たちの群像劇。ことの真相を知るために自らその厩舎で働き始める。
     皐月賞やダービーなどG1レースや、ステップレースの話なども出てきて、あまり詳しくない自分でもついていけた。レース中に起きている騎手の動作なども垣間見れて良かった。

  • 本城さんの競馬サークルミステリー。
    たまには、こんな感じの軽い謎もいいかな。
    個人的にはもう少しレースシーンに迫力みたいなものが欲しかったです。

  • 落馬で命を落とした騎手の息子が騎手になり、その事故の真相をさぐるという競馬サスペンス。初めての作家さんでしたが楽しめました。ただ、競馬用語の解説は欲しかったな。

  • 競馬は全然知らないけど好きな作家だったので手に取ってみた。知らない世界に興味を持つかな、と思ったけどさほど競馬界には惹かれず。謎もそこまで深いものではなかったのが残念。

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著者プロフィール

1965年、神奈川県生まれ。明治学院大学卒業。産経新聞社入社後、スポーツ紙記者として活躍。2009年『ノーバディノウズ』が松本清張賞候補となりデビュー。2017年『ミッドナイト・ジャーナル』で吉川英治文学新人賞を受賞。2018年『傍流の記者』で直木三十五賞候補。著書に『四十過ぎたら出世が仕事』(祥伝社刊)『友を待つ』(祥伝社文庫)など多数。

「2023年 『あかり野牧場』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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