孤独のチカラ (新潮文庫)

3.86
  • (60)
  • (98)
  • (70)
  • (10)
  • (1)
本棚登録 : 881
レビュー : 104
著者 :
daikishojiさん  未設定  読み終わった 

著者が20代に経験した孤独な時期が今に活きているという話が、様々な引用を元に描かれている。
他者から認められず、でも迎合もしたくないという若気の至りともいえる姿勢が、実は同じような孤独感を描いた先人の言葉や作品に触れる機会をつくってくれる。内面をこれでもかと理解していくと結果的にはそれが人の魅力につながようだ。

本書が出版されたのはちょうど10年前。その時からは考えもつかないほど「つながり」という言葉が蔓延し簡単につながったと思える状況が生まれやすくなっている。一方で、自分の本音を目の前の相手にさらすことができず、匿名性が担保されるネット上では饒舌になる人も一定数いるだろう。
しかし、つながるためにはそれ相応のものを自分から相手に差し出し、それを理解してもらえなければいけない。さらに相手からのそれを自分も受け止めて理解することが必要。そのための自己理解や自分を差し出すことには当然苦しさも伴う。
苦しみを受け入れる時間が孤独である。受け入れた痛みは後にエネルギーや思いやりに変化していくはず。
そのような時間を10代〜20代でどれだけ持てるかが、その人の魅力につながるだ。

今からでも孤独な時間を持つことは遅くはない。
巻末のブックリストは今後、師を見つけるヒントになるだろう。

レビュー投稿日
2015年6月26日
読了日
2015年6月26日
本棚登録日
2015年6月26日
3
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『孤独のチカラ (新潮文庫)』のレビューをもっとみる

『孤独のチカラ (新潮文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする