ボトルネック (新潮文庫)

3.28
  • (397)
  • (1061)
  • (1418)
  • (563)
  • (142)
本棚登録 : 9013
レビュー : 1209
著者 :
darkhorseさん ミステリー・ホラー   読み終わった 

前半から辛い展開が続くので
ダウナーな気分のまま読みすすめることになります。

舞台である金沢の冬の天気のように
いつでも雨が降りそうな、暗い空模様です。

主人公は、岐路となるターニングポイントで
常に最悪の選択肢を選んでしまい、
両親の仲は修復不能なまでに冷え切り、
兄は事故の後、意識不明の状態が続いた末に死に、
初恋の女の子は事故で死んでしまう
という状況におかれてしまうのですが、
そこから正しい選択肢を選んだら
どんな世界になっているかを突きつけられます。

それはさながら、バッドエンドで終わったゲームの主人公が、
自分は選択をことごとく誤っていたのであり
本当は正しい選択肢を選べば
ハッピーエンドが待っていたことを知ってしまうかのようです。

知らなければどうしようもなかったことなんだと
思い込むことが出来たのに、知ってしまったわけです。

そんな主人公のつらさに共感すればするほど
辛い話ですし、自分のことのように痛い。

最後まで行って、ハッピーエンドで終わるのなら
まだ救いがあるのですが、読んだ感じだとそうでもなく・・・。

結局のところ、
妬みの怪物たるグリーンアイド・モンスターになったノゾミが、
生きている主人公の心に毒を吹き込み、死者の仲間にしようとして、
主人公がボトルネックとなっている世界を見せつけ、絶望させようとする。
最終的にそれは成功し、主人公が生を諦め、死ぬ決意をするが、
生まれることのなかった水子霊である主人公の姉ツユが、
ノゾミの望みはそうではない、過去は変えられなくても、
未来は変えられると諭すが、悩む主人公に残酷なまでの現実が突きつけられ、
主人公はノゾミとツユの仲間になる。

という理解でいいんだろうか。

もしそうだとしたら、悲しい話だなあ。。。

レビュー投稿日
2012年12月8日
読了日
2012年12月8日
本棚登録日
2012年12月2日
4
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『ボトルネック (新潮文庫)』のレビューをもっとみる

『ボトルネック (新潮文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする