新書402 やりがいのある仕事という幻想 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2013年5月10日発売)
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感想 : 408
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★本書のメッセージ
すごい成果が残せなくても、人が羨む職業に就けなくても、きみの価値は、かわらない

★読んだきっかけ
仕事に悩んでいたので

★本の概要・感想
仕事にやりがいを求める必要などないと説く本。仕事にやりがいを求めるのは、つまるところ、日々の生活に充実を求めているからである...。
ただ、仕事にやりがいを求めないとして、では日々の生活に意味・意義(喜び)を見出していく、ということになる。
それは確かに素晴らしい。自分も、それぐらいに入れ込みたいと思う。
愛する人を支えるためとか、好きな漫画を読むためとか、面白い文章を書くためとか、そういったことを目的に?生きていけたら、どんなにいいだろう。
もっと、定常的に、日々ハッピーを感じられたらなぁ

★本の面白かった点、学びになった点
「自分の生き方に関する問題は、どこかに解決策が書かれているはずがない。検索しても見つかるはずがない。どんなに同じような道に見えても、先輩の言葉が全面的に通用するわけでもない。自分で生きながら、見つけるしかないのである。」

「仕事に勢いが持てなくても、すごい成果が残せなくても、人が羨む職業に就けなくても、きみの価値は変わらない
人々は、仕事に人生の比重を置きすぎだ。
もっと自由に、もっと楽しく、もっと自分の思うように生きてみてもいいのではないだろうか。」

*職業と貴賤が長年結びついてきた。だから、常に仕事には偉いとか、みじめとか、そういったイメージがつきまとう
・偉大さ、大変さなんてものは捏造されてきたのだ

*営業は、意外と「話好き」でない人のほうが向いていたりする
・売れる営業マンは、自分の話よりも相手の話を聞くからだ

*将来をイメージして、そんなに悪くないと思えるのなら、いい仕事なのかもしれない


*働いているから偉いわけではない
*働いているから偉いわけではない
*働いているから偉いわけではない

*勉強に身を置く時間というのが、人間にとって最も価値のある時間だと思う

*成功したいと考える前に、自分にとってどうなることが成功なのか、よく考えよう
・おかしくなる前に仕事を辞めて、ぶらぶらしたっていいと思う

*仕事が大変だ、という問題のうち、それが「技術的な難しさ」といえる部類のものであるなら、なんとかチャレンジしてみよう、と思える

*長く働こうと思うから辞める
・長くここにいなければならない、という心理が、逆にもっと早く別のところへ移った方がいい、という思考にさせる

*楽しくてしかたない、なんて仕事はない

*仕事に意味を見出そうとしているようだが、では、あなたにはどんな意味があるのか?こたえられるだろうか。たとえば、生まれてから今まで育ってきたことに、どんな意味があったのか?

*未来が不安になるのは、今が良い状態だから。今がとても悪ければ、未来のことなどをあやふやと考える余裕はないはずだ

*繰り返していうが、人生の楽しみというものは、人からあたえられるものではない。どこかに既にあるものでもない。自分で作るもの、育てるものだ

*本当に楽しいものは、人に話す必要なんてない



●本のイマイチな点、気になった点
以下の批判には、あまり意義はない。ただ、思い浮かんではしまう「著者が、頑張って働こうとしなくたって、充分に食べていけるだけの給料や才能があるからじゃないか...」というような。
凡人は、生きること、周りから認められること、面白い仕事をしようとすることに必死なんだなぁ、と。
あと、結構、すごい人の論理だなぁとも思う。おっしゃる通り、別に仕事に意味を求めて苦しむくらいなら、意味など求めない方がいい。ただ、そんな簡単に、脳は割り切れないよ...。
まぁあと、Q&Aに対する回答は、問題に対する解決の答えにはなっていない..本人も、そういうものだと書いているので、なんともいえないが

●学んだことをどうアクションに生かすか
・仕事にやりがいや意味をもとめない
・ましてや仕事に生きがいなんて求めなくていい
・生きる意味や充実感なんて、自分で作るものだ
・結局、社会や外から、自分の人生、仕事の意味について与えられる簡単な答えなどないのだから、日々動き続けるのだよ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年7月4日
読了日 : 2019年11月30日
本棚登録日 : 2019年6月1日

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