こころ

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レビュー : 128
著者 :
david5518jonesさん  未設定  読み終わった 

主人公や先生のこころのありようが細かいところまで表現されていて、感情移入がしやすい内容であった。義父に裏切られた先生が、今度は自分がkを裏切ってしまったという過去を背負い生き続け、とうとうそれに耐えることができずに自分も自殺という道を選んだ。先生は、妻を最後まで愛し、誰よりも信用していた。しかし、そこまで信用していた妻にさえ、過去の自分をうちあけることができなかった。それほどkの死は先生の心に大きな傷となったことがわかる。kが遺書に、もっと早く死んでおけばよかったと書いていたことから、助けようとしていたkをさらに苦しめる結果となってしまった。ただ、きちんと言葉で示す、ひとを信じることが最後までできなかったことがこのような悲劇を招いてしまった。親戚に裏切られ、それは先生にとって不幸なことであったが、こころのもろくなった先生は、その行動からkを自殺に追い込み、最後は自分が自殺することで最愛の妻も不幸にさせてしまうことになる。過去をぬぐいきれないことに対する自分へのいらだちと、人の気持ちを知っていながら、人を傷つけても自分のおもうままに行動した。これらの出来事が、先生を暗い闇にいて人間に対しては疑心を抱く原因であるが、最後は、自分さえも信じる事ができなくなってしまった。せめて、愛する妻にさえ対してこころを打ち明ける事ができていたならば、先生は違った人生を歩む事ができていたのかもしれない

レビュー投稿日
2016年3月4日
読了日
2016年3月4日
本棚登録日
2016年3月4日
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