「孫子」を読む (講談社現代新書)

3.31
  • (3)
  • (11)
  • (25)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 107
レビュー : 11
著者 :
煙羅煙羅さん 支援物資   読み終わった 

p85 日本では、目上の者に対する慎み深い態度や、周囲との協調性などが、個人の徳義として尊重される。これとは逆に、相手かまわず自己の信念に主張したり、あからさまに他人の思考の欠陥をしてきしたりする人間は、狭量な人物として排斥される。
そこで日本人は、国家の大事を決定する場合でも、周囲から(日本的な意味で)立派な人だといわれるように立ちまわり、自己の保身をはかる。したがって、自分は大勢に合わせただけで、なにも自己の信念で行動したわけでないと考えるから、みなが賛成して戦争を始めたはずなのに、敗北すると誰も自分が音頭を取ったといわない、巨大な無責任の構図が現れる。自分の確信なしに、ただ周囲の雰囲気に同調するだけの安っぽい協調性を否定しない限り、まともな廟戦の実行は不可能で、日本人は和を以って貴しとしながら、何度でも敗北するとするのである。

レビュー投稿日
2011年8月31日
読了日
-
本棚登録日
2011年8月31日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『「孫子」を読む (講談社現代新書)』のレビューをもっとみる

『「孫子」を読む (講談社現代新書)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。
ツイートする