ショコラティエの勲章 (ミステリ・フロンティア)

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本棚登録 : 397
レビュー : 101
著者 :
poplineさん 現代小説   読み終わった 

再読。何故か夏になると読み返す愛読書。
「月人壮士」にでてくるルイのアイスクリームのせいかな。
チョコレートにアイスにプラリネやキャラメルソース、フルーツピューレ…味を想像するだけでたまらない。
「ラ・パティスリー」と「菓子フェスの庭」を含めこのシリーズのお菓子の美味しそうさと後味に残るほんのりした苦さ、そのバランスが大好物です。
書いている方の年齢が高いのか、若いひとがあまり若いひとらしく描かれないので(勇くんが使う敬語はどう考えても中学生レベルじゃないし「七番目のフェーヴ」に登場する男女は全員二十代のはずなのにやり取りがあまりに堅苦しくて昭和っぽい)この作品の登場人物をリアルと感じたことは今までなかったのだけれど、一気読みすると、この作家さんは女性の醜さを生々しく描くなと今回初めての感想も持った。
「鏡の声」の万引き犯、「夢のチョコレートハウス」の昌子夫人、表題作の花梨の母親と叔母…「七番目のフェーヴ」の桃香も、なんとなくイラッとさせるところを持つ、女にとってリアルな女。
しかし主要の人物は個性はあれどみんな驚くほど真面目な好人物なので、読書中取り立てて嫌な気分になることはないです。
何度も読み返しているうちに、おやと気づいて感心する程度。
ところで私は、新しく出た文庫よりこのそっけない単行本のカバーデザインが好きです。
華やかなイラストも可愛くて惹かれるんだけれど、このシックさと渋さが内容の雰囲気にぴったりだと思うのよねぇ。

レビュー投稿日
2013年8月22日
読了日
2010年7月18日
本棚登録日
2013年4月18日
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