よく読み解けないところも多かったが、幸福の感覚、肉体の感覚を意識しながら読んだ。
“明晰”という言葉が何度も出てくる。その言葉から私は、手術の後、酷い痛みがあるのにクリアな意識を保っていたいという理由で鎮痛薬を拒否した人を思い出す。
選択、反抗、それらを明晰さを失わずし続けるにはなんと強い意思が必要だろう。
夕暮れがきて夜になり、朝がきて太陽が昇る、その丁寧な繰り返しの美しい描写、わくわくするような季節の移り変わりによる時間の流れにうっとりする。
パトリスは爽やかな大地と一体となり消滅しつつ存在しているみたいだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文学 フランス語
- 感想投稿日 : 2018年9月2日
- 読了日 : 2018年9月2日
- 本棚登録日 : 2018年9月2日
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