この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。

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レビュー : 23
著者 :
deroderohさん  未設定  読み終わった 

主人公は、うつ病から、精神障碍者として認定を受け、生活保護へ。

当事者にならないとわからない、マイノリティーとしての心境が、ヒリヒリしながら、同時に淡々とつづられている。
読んでいる側はぐいぐい惹きこまれる。

また、精神障害のケア団体の拝金主義的な活動や、生活保護への暴力的なネットでの中傷など。
弱者へ対する攻撃的な世間への恐ろしさが感じられた。

仕事をするとは、社会と関係を持つこと。
関係をもてなくなり、どんどん社会から離れていく。
認めてもらうために歪な状況に迷い込んでいく筆者。
最終的な自殺未遂の数々。

途中ではたと、筆者自身で気づく。
自殺未遂をしていたのは、誰かにかまってもらいたかったから。
ではないか。

自分を客観的に見れることができたことが、筆者の人生に対してとても重要な効果を及ぼしていると思う。
この本の記載も一人称、自分目線で書いていながら、どこか自分自身を客観的にみれているような俯瞰の視点を感じられた。

人間は一人では生きていけない、誰かに認めてもらい生きていける。本当の孤独の中、人は生きる意味を見失うのだと感じた。

筆者が言っているように生活保護は重要な制度だが、運用がもっと良くできる余地があるんだろうなと思う。

福祉、介護関係には膨大な時間がかかりコストパフォーマンスのモノサシで測ってしまうと、本当の価値が測れない面が多々ある。その中で資本主義社会でどのように成り立たせていくのか、今後の課題だ。

レビュー投稿日
2020年2月2日
読了日
2020年2月2日
本棚登録日
2020年1月28日
6
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