丕緒の鳥 (ひしょのとり) 十二国記 5 (新潮文庫)

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本棚登録 : 5774
レビュー : 729
著者 :
制作 : 山田 章博 
desicoさん 文学・評論   読み終わった 

十二年ぶりの十二国記シリーズ『丕緒の鳥』。
十二になぞらえずにもっと早く刊行してほしかったな〜w

十二年も経っているのに、待つことを諦めていなかった。
それほどまでに十二国記シリーズは私に強い影響を残していた。

会社に入って(なんで俺だけこんなに忙しいんだ...もっと働くべき人が働いていないのに...)とはグジグジしていた時に「十二国記シリーズ」を読んだ。
景王陽子が王たることを悩み立っていく姿を通し自分の働き方の哲学を見つけた。
それほどまでの影響を残したシリーズ。

十二年ぶりの『丕緒の鳥』はまさに十二国記だった。
無慈悲な現実を突きつける。
立場の違いによる考えを突きつける。
苦悩し、苦悩し続けた先に自分の解を見つける。
それが正しいのかわからない。
しかし歩んでいく。

4編、すべてに残るものがある。
その中でも特に、『丕緒の鳥』、『落照の獄』が私に響いた。

『丕緒の鳥』
なぜ本作をタイトルにしたのか。
丕緒が王に伝えたかったこと、丕緒が気づいたことを刻む本編は、小野不由美さんが読者に伝えたいこと、気づいてほしいことと重なっているのではないかという気がした。
大いになる「希望」とともに。

『落照の獄』
「父さまは人殺しになるの?」で始まる。
死刑制度とは何かと本当に考えさせてくれた。
「けだもの」を単純に切り捨てることは簡単である。
国の視点、民の視点で苦悩する様はズキズキとする。


「十二国記シリーズ」は異世界ファンタジーである。
異世界という姿を通し、現実にある正解のない世界で生きていく民の物語。
最後まで読みきりたい。
最後にすべてを読み返したい物語。

レビュー投稿日
2013年7月15日
読了日
2013年7月15日
本棚登録日
2013年6月8日
8
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