know (ハヤカワ文庫JA)

4.03
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本棚登録 : 1700
レビュー : 222
著者 :
制作 : シライシ ユウコ 
desicoさん 文学・評論   読み終わった 

面白い映画を観終わったような心地よい感じが残るSF小説でした。

超情報化対策として、人造の脳葉〈電子葉〉の移植が義務化された2081年の日本・京都。
情報庁で働く官僚の御野・連レルは、情報素子のコードのなかに恩師であり現在は行方不明の研究者、道終・常イチが残した暗号を発見する。
その“啓示"に誘われた先で待っていたのは、ひとりの少女だった...

Ⅰ.birth から V. death 、そしてepilogueへとぐいぐいと物語を運んでいく。
コレ映画にしたらきっと面白い。
超情報化社会ビジョンが興味深い。ICT屋さんが考えている未来ビジョンよりも愉しいw
ハリウッドが好む建築物的な未来造形ではない。
見えている世界はあまり変化がない、しかし見えていない世界を感じ処理しようとする捉え方が面白い。
情報爆発社会とかビッグデータとか今でも言っているけど、もっと精神世界へと踏み込んだ超情報化社会観。


「哲学は自然科学の最前線だよ」

知らないことを知ることは悦びです。
知る対象は過去、現実の世界、そして異性だったり。
本を読むことは知らないことを知るとても愉しい手段です。

知らないを知り、知り得たことから未来を知ろうとする。
うん、愉しい。
御野・連レルと恩師・道終・常イチとのやりとりに惹き込まれた。

『know』は小難しいSFオタク向けの物語ではなく、エンターテイメント性も盛りだくさんです。
御野・連レルが出会った少女が魅力的。
最初は全知全能のロボット?と思ったw
後半に出てくる御野・連レルと少女のとあるシーンは必要ないかと思ったが...
(そんな所は悪い意味で映画的に感じた)

野崎まどさん、興味深い作家さんです。

レビュー投稿日
2013年9月8日
読了日
2013年9月8日
本棚登録日
2013年8月11日
8
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