たぶん理解しきれていませんが。。。
MMTに沿った政策が可能なのは、通貨主権が強く、それを支える財を製造できることが必要。つまり、増税や緊縮財政によって経済活動を弱めてしまうことが、通貨主権を弱くし、財政破綻に近づく恐れがあります。
納得できることが多い理論で、素晴らしいですが、うまく現実に適用できないんじゃないかと思います。
高い理解度が求められ、実行には難しすぎるんじゃないかと。
この本を読んだうえで、現実にうまく適用できるのか疑問に思ったところを記載します。
○過剰な支出の証拠はインフレである
この主張は不十分に感じます。
たしかにインフレになったときには過剰支出の証拠にはなるでしょう。
しかしインフレになっていないとき、過剰な支出の証拠がないだけで、過剰支出でないことの証拠ではありません。
「証拠がないこと」は「ないことの証拠」にはなりません。
また、インフレが支出過剰に対して遅れてやってくるのならその「証拠」を理由にしてもいいのでしょうか。
また、インフレになれば増税をすればいいと言われますが、こちらも遅れて効果が現れるのなら、ある程度犠牲の上に成り立つことになります。
インフレのコントロールについて、リスクを負う理論だと思います。
勢いのあるインフレで困る人が出てくる覚悟が必要かと思いました。
本書にもある通り、「全体として経済のバランスがとれるように財政を運営することが目的」で、常に均衡財政が正しいと思いませんが、絶妙なバランス感覚が必要だと思いました。
ムツカシイ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2025年3月15日
- 読了日 : 2025年2月11日
- 本棚登録日 : 2025年2月11日
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