この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。

3.85
  • (16)
  • (12)
  • (17)
  • (0)
  • (2)
本棚登録 : 244
レビュー : 23
著者 :
humanさん 心理   読み終わった 

僕は精神病に興味がありますし、貧困にも興味がありますが、この著書はビジネス系のウェブサイトに寄稿していた著者小林エリコさんの記事を読んで知りました。

序盤読み進めることが辛くなってしまい途中で辞めようとも思いましたが、最終的になんとか読み切れました。とてもいい本でした。

著者自身のこれまでのことを書いている内容です。

就職の失敗、自殺未遂、生活保護、貧困ビジネス、再就職の過程です。

人間誰しも負のスパイラルに巻き込まれるとなかなか抜け出すことが大変ですが、著者はなんとか踏ん張ったわけですね。
本当によかったね。と言ってあげたいです。

貧困には経済的な意味合いがまずありますが、それだけでなく、健康の貧困、そして、関係性の貧困があります。

経済、関係、健康いずれもとても重要なもので、それらの一つでも失うことで貧困へと至り易くなってしまうのです。

どれを失っても辛いものですが、逆に言えば、それらのうちどこかに手厚いサポートが加われば貧困から脱却できるチャンスも高まります。

関係性の貧困が解決すれば、社会制度の活用や就職のチャンスも高まるでしょうし、必要な医療制度に接続することもできるでしょう。

また、人はどこかに所属しているという感覚がとても重要です。自分がどこかに所属している。他者から必要とされている。他者や社会に貢献出来ている。そう感じられて人は自信を持つことができ、そして、生きていくエネルギーが生まれます。

自分の居場所があることはとても重要です。

小林さんはいずれも失ってしまうのですが、そんな状態からよくぞ立ち直りました。

しかし、世の中には上記の3要素を失って苦しんでいる弱者がたくさんいることでしょう。彼ら彼女たちのその状況を理解し、手を差し伸べる姿勢を持つ人、彼らの苦しみに耳を傾ける人が増えれば増えるほど、良い世の中になっていきます。

それは、小林さんの意見ですが、僕も全く同じ意見です。

残念ながら現代社会は弱い立場の人の気持ちを考えない人が多すぎるように思えます。そんなことでは結局自分自身の首を締めることなりますし、また、いつでも自分が弱い立場になり得るのです。

この著書がどれだけの人に読まれているかは僕にはわかりませんが、多くの人に読んでもらって社会についてもっと考えて欲しいと思います。

レビュー投稿日
2019年10月6日
読了日
2019年9月15日
本棚登録日
2019年9月15日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。...』のレビューをもっとみる

『この地獄を生きるのだ うつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。
ツイートする