乙武洋匡氏の誕生から22歳までの半生を語る自叙伝、+出版後の2年半に起こった変化を書き足した完全版。
"だからこそ、声を大にして言いたい。「障害を持っていても、ボクは毎日が楽しいよ」。健常者として生まれても、ふさぎこんだ暗い人生を送る人もいる。そうかと思えば、手も足もないのに、毎日、ノー天気に生きている人間もいる。関係ないのだ、障害なんて。"(あとがきより抜粋)
あとがきまでは素晴らしい内容でした。
しかし、完全版で書き足した部分は完璧に無駄。全てを台無しにしていると言っても過言ではない。
「もし、人生をやり直せたら。(中略)私は『五体不満足』出版前に針を戻すかもしれない」と語る氏はとても憐れだ。
件の報道で世間が賑わった後、自身の誕生パーティーで「乙武洋匡とは何だったのか」について、氏はこう語ったそうだ
"「2つある。1つは大学3年の時、五体不満足が出版され、明るくさわやかな『オト君』とのイメージでした。しかしそれは、虚像で重荷となった。自分はそうではない。でも、私は世間が期待する乙武を演じるしかなくなってしまいました」と振り返った。「本当の自分を分かってほしい。そんな思いがプライベートで出た」 ことを、過ちの理由の1つとした。"
自身を偽って世間に語ったのならば、どういう結果であれ、それを貫いたままでいるべきだと強く思う。
少なくとも、この言葉を知った以上、私が氏に持つイメージはマイナスでしかない。酷く残念だ。
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- 感想投稿日 : 2016年4月16日
- 読了日 : 2016年4月16日
- 本棚登録日 : 2016年4月16日
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