戦争が遺したもの

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本棚登録 : 223
レビュー : 22
モリゾウさん  未設定  読み終わった 

ただ鼎談を記録しているだけなんだけど、なぜこのような深い読後感がもたらされるのか。
例えば父母との相克と和解の経緯、丸山政男への複雑な距離感、戦後世代である聞き手が慰安婦問題や「少年兵世代」への鶴見の思いを鋭くただす時に訪れたであろう沈黙。
そして何度もリフレインする「ぼくは悪人なんだ」「やくざの仁義として」といった台詞にみられる生き方・世界観が最終版、ハーバード時代のホワイトヘッドの最終講義の最後のことばに収束していく、計算された構成ではこうはならない。
鶴見自身のおそろしく細かいことまで覚えている記憶力とエピソードの再現力が一人の人間の生を歴史として読ませることに成功させている。

レビュー投稿日
2014年3月1日
読了日
2010年6月23日
本棚登録日
2014年3月1日
0
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