すっごいSFですよ、これは。あのオバマ大統領も就任中に読み、これを読んでいれば、つまらない政界のことから気を紛らせられると語ったそうな。
さて、訳者に大森望氏が入っていることにあれ?と思う人はSF通だろう。英語からの訳者じゃないの?と。まあそこは込み入った事情があり、あとがきに詳しいが、中国語を解さない大森氏が訳者になるということもあるのだ。
で、それはともかく、このSFはすごい。
何がすごいって、そのスケールと、SF足りうる仕掛け、とそして文章というか、描いている世界観の美しさ。
ストーリーはそのモチーフとして、アーサー・C・クラークの「地球幼年期の終り」があるでしょう、と思っていたらそれは案の定というか、著者のお気に入り作家のようだ。クラークさん、生きているうちに会えず残念。
ともあれ、これは地球幼年期と同じく、地球と異なる世界からの住人の初めての邂逅を描く作品です。そういうのが好きな人は是非。
冒頭、こんな始まり?と思わせる、あの中国の文革時代の話から読ませます。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2019年8月29日
- 読了日 : 2019年8月29日
- 本棚登録日 : 2019年8月26日
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