再帰性というか脱構築の典型のような物語。村田沙耶香の他の作品がそうであるように、「性」に対しての内在的構造を再帰的に問いかけ続けている。でもこの物語は今まで以上に直接的。
人間らしさとは虚構なのだろうか。私たちが感じる喜びとは結局「おままごと」から逃れることはできないのだろうか。宮田真司のいうように「あえて」選択することででしか、私たちが仮初めでも人間らしくあり続けることは難しいのだろうか。信じるということとは別に、確かなものがほしくなる。
17.7.9
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(日本)
- 感想投稿日 : 2017年7月9日
- 読了日 : 2017年7月9日
- 本棚登録日 : 2017年7月1日
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