神さまの話 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1953年6月12日発売)
3.49
  • (13)
  • (27)
  • (47)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 381
感想 : 28
3

ドイツの詩人、リルケの初期短編集。ロシア旅行を終え庶民の敬虔な信仰姿勢に心打たれた著者が表した「神様の話」。序盤は詩人だけあって、時系列や空間をぶっ飛ばしたような表現に理解不可能な話が多かったが、後半に差し掛かるにつれ、文体に慣れたのか話の内容が砕けてきたのか、心に飛び込んでくる話が多かった。子どもに聞かせるために大人に語っている話。私たちが忘れた日常の感謝をよみがえらせる。
 神様といってもキリスト教の教義的な内容よりも、本人の感じる感謝、感動を神様と呼び綴っているような感じ。素敵な話だった。


09/4/9

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(海外)
感想投稿日 : 2009年4月9日
読了日 : 2009年4月9日
本棚登録日 : 2009年4月9日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする