一昨年話題になったベストセラー。気にはなっていたけど、2年越しにやっと手にとって読むことができた。早く読めば良かったとは思わない。今だからこそ感じることの方が多かったと思っている。結論的にはとっても良かった。
現代の政治的、文化的、宗教的、道徳的問題に対するアプローチとしての思想。特に正義という視点から解かれていくところに、心を揺さぶられた。正義とは何か。①福祉の拡大、②選択の自由の保障、③美徳と関わるもの。ベンサム、ミル、カント、ロールズ、アリストテレスなどの思想を借りながら、現代のさまざまな問題、事件を例にとり、分かりやすく心を整理してくれる。
お互いを尊重するということは、さまざまな違いに触れずに問題を回避することではなくて、積極的に向き合い、時には問題をぶつけ合うことで、新しい道が見えてくる。最後の一言に教授の使命感と正義を感じられて良かった。お勧めです。
13/8/10
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
哲学・思想
- 感想投稿日 : 2013年8月10日
- 読了日 : 2013年8月10日
- 本棚登録日 : 2013年8月10日
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