大学受験に向けて、現代文を一から説明した参考書。それこそ「なぜ問題文より先に設問を読むのか」から始まって、いわゆる「現代文テーマ」の内容まで踏み込んでいる。ビジュアル的には見づらい部分も多くあるし、誤字脱字の類が目立った印象もあるけれど、書かれている内容は高校生にはそれなりに役立つんじゃないかな!
森永先生が哲学畑の人間であることも手伝ってか、言っていることの多くが、以前レビューした永井均さんの『子どものための哲学対話』と重なっており、「あー、やっぱり永江さんの言うとおり、批評の基礎には哲学があって、入試現代文っていうのはその流れを汲んだものなんだなー」ということを再確認しつつ、本書を直近で読んだ『子どものための哲学対話』と永江朗さんの『批評の事情』に絡めちゃうあたり、このレビューもなかなかなもんだと自画自賛。
【目次】
はじめに
第一章 現代文とは何か
第二章 社会論の『パラダイム』
第三章 文化論の『パラダイム』
第四章 芸術論の『パラダイム』
第五章 言語論の『パラダイム』
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
社会科学
- 感想投稿日 : 2011年11月3日
- 読了日 : 2011年11月3日
- 本棚登録日 : 2011年11月3日
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