車窓からの眺めが物語の進展とともに移ろいでいき、その描写が美しい。透き通った空気の中に、色とりどりの宝石が散りばめられたよう。無機的な美しさを感じさせられる。
一方で主人公の感情の移ろいは有機的で人間的。しかし、嫌味のある感情ではなく、誰もがいつかどこかで味わったことがあるもの。自分の子供時代を思い起こさせてくれるような、懐かしいようでいて、色褪せない物語。
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- 感想投稿日 : 2018年6月3日
- 読了日 : 2018年6月3日
- 本棚登録日 : 2018年6月3日
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