どんなに身体から精神を解き放っても現実は現実。作品の完結が描かれた新装版2巻。
現実から切り離せない夢。現実から解き放たれ夢の世界へ行けても待っているものはしょせん現実から離れなれないものでしかない。思春期のどうしようもないモヤモヤにも落とし所があり、それに決着をつけるための最終話が良かった。夢を見続けることは確かに良いのかもしれないけど、別れは必ずくる。まほろに対してさよならを言えたハルが正直羨ましくもありました。ハッキリと終われる関係なんてこの世には本当に数少ないと思うし、終わった後も自分の中に残るものはある。だけど、ハッキリと言えていればと思う機会はたくさんありますからねぇ。
このあとの「漂流ネットカフェ」で初恋または夢からの脱却をテーマにしていますが、ユウタイノヴァも充分にそのテーマにそった面白い作品でした。打ち切りは辛いですが、しっかりとその後を描かせてもらえる機会が色んな作家にあればと思いました。幽体離脱1回はしてみたいですねぇ。
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- 感想投稿日 : 2013年7月7日
- 読了日 : 2013年7月7日
- 本棚登録日 : 2013年7月7日
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