アルバムをひらく猫〔トラ猫ミセス・マーフィ〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫 フ 15-8 トラ猫ミセス・マーフィ)

  • 早川書房 (2009年1月30日発売)
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本棚登録 : 66
感想 : 10
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さて、内容はといえば、話としては面白いんですけども、事件の方がちょっとおざなりというか、今ひとつな感じでした。途中経過はいいんですけど、解決の部分が。
ハリーが狙われる動機が弱すぎます。毎回、ハリーは犯人に襲われることになっているんですが、そのためだけに無理やり狙わせた感があります。
たしかに犬猫たちのアクションは見せどころの部分ではあるんですけども…デニーの顔を見たから、というのはむしろ好都合じゃないのかな。もう一人いるのに気づいたとか、ロンの顔を見たとかいうならわかるんですが。
そもそも、この復讐自体が、遅すぎると思うんですよね。20年も経つ前に、どうして実行に移さなかったのか、納得できる理由が明示されていませんし。
ところで、、ブレア。登場が華々しかったわりに、いてもいなくてもどうでもいいキャラになり下がっていませんか。登場当時は、ハリーといい感じになるのかフェアのあて馬かという立場だったはずなのに、あっさりと単なる友人の位置に収まった上に、ほとんど出てきませんし。
それより、フェアとよりが戻りそうになってますね。ハリーもまんざらでなさそうな。
いつの間にそんな感じになったのでしょう。今回、そういう雰囲気になっていてびっくりだったのですが、読み逃した巻の中に何かがあったのかな。
フェアも、どうして浮気をしたのかと問いただしたいくらいにハリーを想ってますよね。まあ、よりが戻るならそれはそれでもいいんですけど。でもハリーの性格からいって、難しそうですよね、それは。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: リタ・メイ・ブラウン
感想投稿日 : 2010年5月15日
読了日 : 2009年4月2日
本棚登録日 : 2009年4月2日

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