どんな人でも必ず思いを持っていて、誰もが伝えたい気持ちを持っていること。そして、たとえ事故や病気などで自分の意思を他の人に伝えられない状態でも、それを伝える方法や装置がたくさんあるということがこの本を読むとよく分かります。
著者の一人の宮田俊也さん(宮ぷー)は脳幹出血という深刻な状況から一命をとりとめ奇跡的な回復をとげます。
そこにはもう一人の著者である宮田さんの親友の山元加津子さん(かっこちゃん)とのたくさんの感動的なドラマがありました。
そして最初は宮ぷーのことを応援してもらおうとかっこちゃんがはじめたメールマガジンがいつの間にかたくさんの人に勇気や元気を与えるメッセージになっていきます。
さらに、身体が不自由なため自分の意思を伝えるのが難しい宮ぷーの気持ちをなんとかかっこちゃんが汲み取ろうとしている様子を読んで、メルマガの読者にも今まで気持ちを伝える手段のなかった身内と意思を通い合わせられるようになる奇跡の連鎖が次々と起きていきました。
植物状態のような人だったり自分の意思を伝えられなくなった人はもうまともな心は持っていないと多くの人が考えているのが現状かもしれません。
でも、それは違うよ、みんな気持ちを持っているし、工夫すればそれを伝えられるし分かるようになるんだよとこの本は伝えてくれています。
一人でもたくさんの人にそんな事実を知ってもらいたいと思います。
そして、いつかはそういうことを世界中の人が当り前に知っている世の中になったらいいなと思います。
- 感想投稿日 : 2011年2月1日
- 本棚登録日 : 2011年2月1日
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