いつもながら雰囲気の良い話が展開されるが、晃から水先案内人としての直接指導を受ける回は特に今までに無い魅力がある。水先案内人業の雰囲気は今までも描写されていたが、職業人としてどういうサービスをしているのか、という点が明確に言語化される機会になっている。それでいて晃のアリシアとはまた違う方向性の上司としての優しさが見られるのが非常に良い。
また3大妖精の3人目がついに登場するのも見所。今までのキャラとは雰囲気が少し違うため好みはわかれるだろうがここぞという時以外の表現が吹き出しが無い表現が可愛らしい。
アリスの不思議な感性に付きあう話や待ち時間を楽しむという発想など、他の話でも本作ならではの着眼点から語られるテーマが良い雰囲気であり、普通に生活していて気づきにくい部分を自覚させてくれる良い巻である。よくあるタイプの話でも世界観の一貫性から他の作品で見るのとは少し違う印象を受ける可能性があるのも良い点である。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年11月24日
- 読了日 : 2012年11月7日
- 本棚登録日 : 2012年11月24日
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