文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)

3.92
  • (890)
  • (586)
  • (1040)
  • (20)
  • (8)
本棚登録 : 5315
レビュー : 484
著者 :
ahiruさん 京極夏彦   読み終わった 

長いッ!長すぎるぞ!また引用が榎木津の台詞だし!

今回は基督教系の女学校の呪いと、目潰し魔と首締め魔という二人の凶悪連続殺人犯、富豪織作家の謎と、男性主義と女権拡張論、蜘蛛の巣の如く張り巡らされた罠。巣の中心にいるのは誰だ…?
キーワードは理と偶然と必然?

各節前に時折挟み込まれる物語は、事件の核心にまつわるものなのだが、それが終盤にフラッシュバックの如く目の前に閃く。これはもはや伏線じゃなくて演出だ。小説としてはすごいことなのではないかと思う。
普通の小説は、匂わせて思い出させることが多い気がする。でも百鬼夜行シリーズの伏線は匂わせない。閃かせる。それこそ、榎木津の不思議な力のように、数百頁も前のどこかで読んだその光景が燐くように目の前に鮮烈に浮かび上がる。
京極堂が謎を解き明かすとき、私達はその情景をもう見ているのだ。

最近百鬼夜行シリーズを貪るように読んでいるのだけれど、どの小説も読むのにすごい時間かかるのに、読み終わったあとその「フラッシュバックのもと」を探しに行かなければならなくて、それがとても楽しいから困る。

レビュー投稿日
2014年8月17日
読了日
2014年8月17日
本棚登録日
2014年8月9日
3
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)』のレビューをもっとみる

『文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『文庫版 絡新婦の理 (講談社文庫)』にahiruさんがつけたタグ

いいね!してくれた人

ツイートする