自然エネルギーの可能性と限界—風力・太陽光発電の実力と現実解—

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本棚登録 : 123
レビュー : 23
著者 :
dousitekluivertさん Energy   読み終わった 

日本にとって風力・太陽光は見込みがなく、水力・地熱こそが推進すべきエネルギー源であると主張する本。

私小説調の、語りかけるような文体(一人称が「僕」!)で、それぞれのエネルギーの効率性などを、ネットなどで得られる情報から計算していく。
面白い部分がないわけではないが、忙しい人間からすれば計算過程はAppendixに押し込めて、本文では計算結果だけを記述してほしいところだろう。

また、全体の1/5は、市場原理によりエネルギーのベストミックスを達成する方法について論じられているが、経済学は著者の専門ではないのか、議論が薄っぺらい。例えば、「僕は、どんな商取引においても売る側が強気に出るシステムはいつか必ず破綻すると思っている」と述べ、電力買い取り制度でうまく行かない例を挙げるが、その気になれば回避可能な例を一つ挙げて帰納的に結論づけられても、説得力がない。単純に、「買い手有利の固定価格や強制買い取りは事業者の収益をとめどなく悪化させるため、民間企業による事業は持続可能ではなく、かといって国有企業にしても実質的に公正性が怪しい"環境税"になる」と言えば済む話だ。

総論として、「近所の、ェネルギィに詳しぃ理工学部のおにぃちゃんが、高校生のぁたしに、日本のェネルギィ問題を説明してくれましたっ☆」という趣の、独特な味わいのエネルギー本である(尚、文体はおにぃちゃんっ☆っぽいが、著者は50代なのであしからず)。

時間に余裕のある人は、読んでみるとちょっと面白いかもしれない。

レビュー投稿日
2012年2月23日
読了日
2012年2月22日
本棚登録日
2012年2月23日
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