少女 (双葉文庫)

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本棚登録 : 12349
レビュー : 1243
著者 :
もるがなさん ミステリ   読み終わった 

二人の女子高生の視点が絡み合いながら進む少し破滅的な青春ミステリ。本作は『告白』や『白ゆき姫殺人事件』のような群像形式の独白ではなく、主人公二人の視点に絞っているため、ストーリーの全体像が把握しやすい。伏線も綺麗に回収され、やや登場人物の関係性が劇的に過ぎる部分も、田舎の地方都市という舞台設定のおかげでちゃんとクリアしている。オチの付け方に不満はなく話はちゃんとまとまるものの、前半部分は少しとっ散らかった印象を受けるせいか、半分を過ぎるまでは退屈に感じてしまった。結末で答えを出すのではなく、最後でテーマが浮かび上がる形の〆方なので、人によってはすっきりした読後感はないかもしれない。因果応報がテーマではあるが、水森のおばあちゃんに対する報いがモチを喉に詰まらせて生死の境を彷徨うだけというのは公平性に欠ける印象。死が動機の物語なせいか、死の結末で決着をつけるのを避けてしまったのが手ぬるく感じてしまった原因かもしれない。構成は上手く、湊かなえ作品の中ではとっつきやすい部類ではないだろうか。

レビュー投稿日
2019年5月27日
読了日
2014年6月1日
本棚登録日
2019年5月27日
3
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