まだ学生の頃、当時好きだったスティングが「歴史の勉強は意味がない」、というようなニュアンスの発言をしていたのが記憶にある。
その言葉がよほど強く印象に残っていたせいか、残念ながらあまり歴史に興味を持つ事がないまま現在に至ってしまった。
本書には日本史に残る18名の偉人が描かれているが、歴史の勉強を怠ったせいで半分以上は初めて聞く名前、もしくは名前しか知らない人たちだった。
裏切りが日常茶飯事だった戦国時代、最後まで領主に忠誠を尽くした武将や、将軍の書状を携え官軍陣地に単独で乗り込んだ幕臣のエピソードなど、今までの不勉強を大いに後悔しながら読んだ。
多くの偉人たちに共通しているのは、自分の見える範囲だけではなく国の行末を案じ、それを行動の規範としているところではないだろうか。
「私は国家を愛する、だが国家よりも人類を愛す」 本当は一番愛していたであろう家族を残し、祖国変革のために亡命したある国の高官の言葉を思い出してしまった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2013年10月24日
- 読了日 : 2013年10月24日
- 本棚登録日 : 2013年8月13日
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