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前作とは別物で、最後の尻すぼみ感は残念。
ただ、UG兵たちの振る舞い(特にミツイが生還する場面でのもの)というのは、先月起きた地震に対する首都圏在住の人間として考えさせられるものではあった。
『戦闘妖精・雪風〈改〉』(ハヤカワ文庫)を読んでいたときにも考えたことだけど、戦場というのは日常にある無駄が省かれていく(同作では、英語に無駄な形容詞が入らなくなる、という描写にて)場所であって、それがほぼ徹底されているUG(兵)との共通点かな、と。
感情が存在しない機械のような兵士として彼らは描かれるわけだけどそれは間違いで、感情は感情として存在しているけど現実にすべきことはその感情を外にだすことではなく現実として対処すべき(そしてもちろん対処可能な)問題を片付けていく、という、機械よりは職人のように読めた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
2011小説
- 感想投稿日 : 2011年4月16日
- 読了日 : 2011年4月16日
- 本棚登録日 : 2011年4月16日
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