冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

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レビュー : 891
著者 :
ℳ.さん  未設定  読み終わった 

季節を間違えて咲いた花のように、全身に受ける風と温度の全てに感じたまま自らを与えるような、感受性の強い人でした。だからその心の弱さに同じく傷付く己の弱さが、彼女だけは救いたいと痛むのです。脆くて壊れやすい少女、辻村深月を。彼等をこんなにも繋いでるものは、各々が傷口から流れる赤い絶望を持っていると解っている強さだと思います。時が止まり封鎖された冷たい校舎で、8人全員があの日5時53分あの一瞬に問う。枯れるほど泣き叫ぶ人達が居た目前で空を踏み、燃え散った翼は貴方なのですか、と。それが平等に愛されるべき命だったということ、それが重要なのだ。そしてまた1人、消えていった。

レビュー投稿日
2018年4月9日
読了日
2018年4月9日
本棚登録日
2018年4月9日
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