十代に共感する奴はみんな嘘つき

著者 :
  • 文藝春秋 (2017年3月27日発売)
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感想 : 51
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これはやはり10代ウケするのだろうか。20代で読んで少し懐かしむくらいか。30、40、50代と上に行くほど、きっと過去のモノとして受け止めるのだと思う。眩しい。10代は幸も不幸も何故か玉の汗が照り返しに反射して若いとは、と適わぬパワーを感じる。
さて、過去が自分の所有物で無くなるならば、どんなにかラクだろうと私なら思う。これは人各々生きてきた自分という現在だけが答えを知っている。過去の栄冠を誇れる人を尊く思ふ。過去の艱苦を潜り抜け現在まで生きてきた人を尊く思ふ。
結局、人は生きてきただけで尊いのだ。
それがわかって初めて、過去は自分の所有物となる。過去が君でなければ現在の君はいないという当たり前のことをわざわざ言葉にしながら、
大切な人が生きてきたこと、生きていることに感謝している。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年4月20日
読了日 : 2018年4月20日
本棚登録日 : 2018年4月20日

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