愛するということ 新訳版

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本棚登録 : 3611
レビュー : 359
制作 : Erich Fromm  鈴木 晶 
egueguさん  未設定  読み終わった 

「愛は技術である」「The art of loving 」という出だしがまず印象的で、後半では、現代資本主義によって、消費生産活動のみに従事する大衆が人間的な豊かさを失っていることを指摘するとともに、人間の人を愛するという本性的な営みと社会的生活が一体化するような社会システムが必要とされると主張ししている。

結局今の社会では、集団/慣習/信仰に基づいた同調意識によって、人間の根本的な、孤立を克服したいという欲求に応えようとしているものの、仕事/娯楽の内容も画一的で、本質的な人間同士の一体感という満足を得ることができない。

それの大きな原因は資本主義的なシステムにあり、人間ではなく経済発展にスポットが当たっており、人間のロボット化が進んでいるからだ。

最後に、愛とは、自分の生命の息吹ー知識、喜び、興味、ユーモア、理解ーを与えることであるとともに、世界全体に対して、自分がどう関わるのが決定する態度および性格の方向性のことである。

自分自身の生産的な観察と思考に基づいた、他の一切から独立した確信を持って生きる態度というのは、映画スターや著名人のように決して称賛され模倣されることはないが、ポスト資本主義時代においては必要な考え方ではないだろうか。

この本が50年以上前に書かれていて、今なお通じるところが多いことには素直に驚いた。

面白い本貸してくれた友達には感謝やな

レビュー投稿日
2019年5月11日
読了日
2019年5月11日
本棚登録日
2019年5月11日
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『愛するということ 新訳版』のレビューへのコメント

さおりさん (2019年5月21日)

阪急でthe art of lovingの方を読んでる人がいて話しかけたかった、が、やめた

egueguさん (2019年5月24日)

なかなか話しかけるのは難しいですよね。知ってる人ならともかく…!

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