久しぶりに読み直してみました。
俳優笠智衆の回顧録で、小津、木下、成瀬、清水、稲垣等の日本映画黄金時代の名監督達の逸話が興味深い。
原節子のことも少し書かれていて、「あんな立派な女優は滅多にいない」「演技も上手くて小津先生も感心しておられた」との評価。
ただ、「…東宝の作品では、それほどにも思えなかったが…」と書かれていたのが面白い。これは、名指しこそ避けているが、黒澤明の「わが青春に悔いなし」あたりを言っているのだろう。
あの作品の原節子は、鬼気迫る表情になっていて、あまり良くなかったね。これは黒澤演出が女性の情感を出すのに向いてないことによるもので、原さんのせきにんではないけどね。
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- 感想投稿日 : 2016年1月12日
- 読了日 : 2016年1月12日
- 本棚登録日 : 2016年1月12日
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