つぎはぎ仏教入門 (ちくま文庫)

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レビュー : 8
著者 :
emfuj1さん  未設定  読み終わった 

やっぱりこの人、いつも通りの目から鱗の1冊。通俗を排した根源的な仏教概観ですばらしい。メインは、日本に伝来した北伝仏教=大乗仏教が釈迦の教えと異なるものという大乗非仏説論による批判。知らなかった。以前浄土真宗の僧侶が阿弥陀仏の説教をするのを聞く機会があり「あれ?キリスト教に似てる」と思ったが、そのこともしっかり書かれている。儒教の良さはいまいち解らないが、初期仏教の良さは解ってきた。

・釈迦入滅後何百年もして成立した経典は、ありていに言って、偽経である。p187

・日本のすべての仏教徒は、まず、大乗非仏説論を認めるところから始めなければならない。p188

・浄土教の特徴は、「覚りの宗教」である仏教を一神教の構造を持つ「救いの宗教」に変容させたことである。~これはキリスト教によく似ている。p146

・曼陀羅や真言による世界との拮抗、世界の獲得は、どう考えても釈迦の教えとは無縁のものである。p137

・小乗-釈迦の本心を受け継ぐ仏教
 大乗-釈迦の決断を受け継ぐ仏教  p189

・欧米で注目される仏教とは、阿含経を中心とする初期仏教と支那において荘子思想の影響下で出現した禅、実質的にこの二つだけである。 p224

・梵天勧請の中に人類史上の永遠のテーマである「知識人と大衆」論が既に原形として現れていることが興味深い。p113

レビュー投稿日
2020年2月25日
読了日
2020年2月11日
本棚登録日
2020年1月12日
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