本誌5月号で最終回を迎えた「是 -ZE-」の11巻、最終巻が発売になりました。
あ~本当に終わっちゃったんだな~としみじみ。
雷蔵くんと紺は、ちょっとイレギュラー(雷蔵くんは唯の人)でしたが、ずっと言霊師と紙様の絆を描き続けた物語でした。
最終話・和記編は、そこから離れてこの物語のはじまりを描くそんな意味合いがあったように思います。
言霊師・三刀力一と人形師・和記・・・そして、和記の連れ合い(狼)であり、力一の紙様であった真鉄。
自分の大切なもの、すべてを亡くしてしまった・・・それでも生き続けなければならなかった和記のあきらめにも似た哀しみ。
哀しみの中で時を止めてしまったかのように生き続ける和記。
そんな中、奇しくも、白紙に戻った阿沙利が過去の記憶を持ったまま再生する。
そこから止まっていた和記の時が動き出します。
過去を振り返り、大切な人が最期に残した言葉の真の意味を知った和記。
生き続ける限り一人じゃない。
生き続けること、未来があること、それは意味あることなのです。
それに気づいた和記に・・・ひとつめの奇跡は起こったと思います。起こったと信じたい。
そしていつか、大切な人に再び出会える、ふたつめの奇跡を信じて和記はひとつめの奇跡とともに生き続ける。
最終話・和記編。
ゆき先生が巻末で「BL的ラブシーンの薄さ」についてちらり語っていますが、この物語にふさわしい最終話だったと思います。
私的には、コミックで書きたされた真鉄を目覚めさせる儀式のシーン・・・それを見守る阿沙利と近衛の表情が印象的でした。
そして・・・書き下ろしのキャラクター勢揃いがとても嬉しかったですね。
特に、櫻花さまのご姉弟さまには拍手喝采です。
まだまだ読みたかったエピソードもたくさんあったように思います。
本当に終わってしまったことが寂しい・・・。
今月末に発売になるドラマCDがますます楽しみ。
終わってしまいましたが、もうしばらく「是」の余韻に浸りたいと思います。
- 感想投稿日 : 2011年8月13日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年8月13日
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