消費者と日本経済の歴史 高度成長から社会運動、推し活ブームまで (中公新書 2815)

  • 中央公論新社 (2024年8月20日発売)
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戦後の消費革命の流れを紐解く通史。
西武グループの影響下にある地域に住まい、セゾン文化の残滓・後続企業の現状に個人的興味を持っている自分としては、堤清二がこの新書の帯の紹介文に登場するだけで読まないでいられなかった。

消費者→生活者→お客様という表現とニュアンスの変遷を、高度経済成長と消費革命、価格決定権問題(ダイエーと松下電器)、石油危機・環境問題、有機農業運動、マージナル産業論(堤清二)、バブル崩壊、長期経済停滞、SDGsといった経済的・文化的視点から歴史に沿ってみていく形。

自分や自身の親世代の辿ってきたこれまでの人生のいろいろな場面に思いを巡らせながら読むことができ、これはそういう位置づけになるのか、などと感じることが多く、ためになったし楽しめた。

あとは、最近のキーワード、エシカル消費・応援消費・推し活の掘り下げが、もっと欲しかったところ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: Social
感想投稿日 : 2025年1月2日
読了日 : 2025年1月2日
本棚登録日 : 2024年9月29日

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