つやのよる (新潮文庫 い 79-6)

著者 :
  • 新潮社 (2012年11月28日発売)
2.72
  • (4)
  • (21)
  • (71)
  • (42)
  • (15)
本棚登録 : 451
感想 : 61
3

次から次に男を翻弄する女、艶。彼女が死の淵に立たされたとき、夫は艶と関わった男たちにそれを知らせようとする。男たち目線ではなく、男の周りの女たちの目線で物語がすすんでいったのが印象的。艶目線では一言も物語は語られてないのに、艶にすごい存在感を感じたのは筆者の文章力なのかも。夫、松生の章ではどんな情念が語られるのかと思ったけど本人は至って淡々と忙しい日々に流されるように生きていて、はたから見れば波乱万丈な人生も本人たちからすると意外と淡々と日々が流れていってるのかもと思わされた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年3月29日
読了日 : 2016年3月29日
本棚登録日 : 2016年3月29日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする