「人生はチョコレートの箱みたいなもの 食べてみるまで中身は分からない」
何度観かえしてもいい映画。
自分のおかれている環境で、気付かされるポイントが違う作品かもしれない。
アメリカの時代背景と一緒に重ねて観てもいい。
フォレスト・ガンプの、「思いつき」「行動」が、「結果(成功・承認・賞賛)」に結びついていく。
何に恵まれて、何に恵まれていないのか、人によって全く異なる人生。スタート地点も違う。
でも、その「恵まれているもの(いないもの)」がなんであっても、根本的な芯がブレていなければ、きっと人は幸せになれるのだと思う。
障害、黒人、男女の差、貧富の差、育った環境、様々なことがあるけれど。
ジェニーのビッチぶりを咎める人もいるけれど。
幼い時期に、父親から性的虐待を受ければ、自己否定感が大きいのは当然のことであり、ましてやフォレスト・ガンプのように純粋無垢でまっすぐな愛を目の前にしてしまうと、愛される喜びや安心感以上に「自分には愛される資格がない」と罪悪感と自己否定に苛まれ、尻込んでしまうのも仕方ない。
愛されれば愛されるほど、身が削られるように辛かったのだと思う。
HIV感染発症し、やっと終焉が見えて、全てを受け容れ、穏やかになれたのではないかと。
ベトナム戦争で両足を失ったダン中尉も同じく、生きる目的を失い、自己否定感に苛まれた一人。
人の命を重んじ、誠意を持って運命を受け容れ、約束を守り、人を赦し、どれだけ意味のないことであっても、目の前のことに一生懸命に生きること。
フォレスト・ガンプの、その愚直なほど真っ直ぐな生き方に、みんな何かしら突き動かされるのではないかと。
- 感想投稿日 : 2020年6月13日
- 読了日 : 2020年6月13日
- 本棚登録日 : 2020年6月13日
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