下巻に来て読むペースが早まった。
ヒースクリフとキャサリンにしても、
キャサリンとリントン、ヘアトンにしても、
語り部であるディーンが時折キャサリンに説くような
模範的で理性的で温情的な理由があってこそ芽生える愛情、とは別の
それこそ嵐のようであったり、美しい瞳と金色の髪に魅入られてしまうような
理由なく芽生えてしまうような好意・情欲。
そしてそれ故に生じてしまう憎悪。
そのどうしようもなさは、まさに嵐なのであるなぁ、
と。
人間の内面の因果みたいなものも含め、
なるほど、メロドラマだけではない名作と言われる所以なのだなぁ
と構成の巧みさも含め感じたのだけど、
まぁそれにしたってキャサリンの母娘して激しいこと激しいこと!
イギリス女流作家の小説に登場する女性は
一筋縄ではいかない、善良さ以外で人生を進む人が多くて面白いなw
嵐が丘は特に一癖も二癖もある登場人物ばかりで、
読む側のコンディションとタイミング次第、という面が大きいかも。
それにしても、粗野なヘアトンの変化は嬉しいものだったな。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
イギリス文学
- 感想投稿日 : 2018年7月3日
- 読了日 : 2018年7月3日
- 本棚登録日 : 2018年7月3日
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