心が雨漏りする日には (青春文庫)

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本棚登録 : 582
レビュー : 71
著者 :
ゆーやさん 自伝   読み終わった 

2017年55冊目。

作家の中島らもさんが綴る躁鬱病・アルコール依存症との戦い(共存)の記録。
筆調が深刻ではなくユーモア混じりなので、気を楽にして読める。
自分でもスピードに追いつけないほど次々とアイデアやイメージが湧き出てくる時もある、というエピソードにもあるように、(行き過ぎるほどの)元気やクリエイティビティがある時もあるのが「都合のいい病気」と思われてしまう躁うつ病の難しいところだと思った。
(そもそもうつ状態の時は人とのコミュニケーションも減るだろうから、人から見られる側面はハイな時ばかりになりがちなのでは、とも。)

ハッとさせられたのは、

「ハンドルの「遊び」の部分を動かしても車のコントロールには影響が出ない。もしも「遊び」がなかったら、少し力が入っただけで車は右に左に大きく進路を変えてしまう。ものごとにはゆとりが不可欠なのだ。」

という箇所。
過剰な敏感性の危険。

もう一箇所。

「精神科の治療には、症状を消すというだけではなくて、ズラすという発想も必要です。ちょっとズラしてやると、社会でうまくやっていけるような状態になるんだということですよね。」

「ズラす」というのは、「個性として生かしつつ」というニュアンスもあり、「消す」よりもいい表現だなと思った。

レビュー投稿日
2017年11月13日
読了日
2017年11月13日
本棚登録日
2017年8月29日
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