読了といっていいのか。めちゃくちゃ斜めに読む。
アリストテレスをまずは動物誌から、というのはあんまりないのか?
でも、アリストテレスが、情報を集めることから知識を得ていく、という方法論を用いてたのであれば、動物誌とはそれを学ぶのに格好のサンプルなんではないかと思った。
これを隅から隅まで全部読むのは、何か特別な理由がない限り、あまり意味はない。
いくらかの部分を読んで、その観察眼の鋭さ、分類の仕方などを読めれば良いかと思う。実際、読んだのは1割程度なのではないか。
あとは、パターンなのでひたすら斜めにパラパラ。
種や類がこういった形でアリストテレスから出てきてること、着目点次第で部分の価値が相対化することなど、なるほど、こういうことね、とアリストテレスを発見しつつ、観察と洞察の確かさに驚かされる。
こんな本は、アリストテレスより前にはなかったのでは?
表記方法などがまだ稚拙なのか、上手く本として整理されているわけではない。ひたすら羅列されたりする。
でも例えば、
「記憶があり教育を受けることのできる動物もたくさんあるが、任意に思い出すことのできるものはヒトの他にはない」
この指摘の素晴らしさだけでも圧巻だ。
「すべての動物には、唯一の共通感覚、すなわち触覚がある」
「すべての動物は液体をもち、」
「ヒトのように、もともと単一でその中に種差のないもの」
「人体の上下は宇宙の上下に対して配置されている」
ギクッとする洞察だ。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2018年11月18日
- 読了日 : 2018年11月13日
- 本棚登録日 : 2018年11月18日
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