50万部売れたという,アルライズの初期の名著。1972年に書かれた本著で,ポジショニングコンセプトが初めて提示され,多くの企業においてマーケティング戦略の根幹になるコンセプトとして使われている。<br /><br />ポジジョニングとは,つまるところ顧客の頭の中にある空きスペースをイチ早く見つけて入り込むことである。Overcommunicated Society という言葉が,何度も繰り返されているが,本書が書かれた当時はインターネットが未だない時代であり,現在のOvercommunicatedである度合いは,当時とは比較にならない程大きい。ポジショニングというコンセプトは,21世紀の現代においてより強く意識されるべきであり,よりシンプルに明確な形で顧客に提示されるべきものだろう。<br /><br />本書の主題が,顧客への分かりやすいポジショニングであるというだけに,内容や表現も分かりやすく原書でも十分に読みこなすことが出来る。外資系企業においてマーケティング系の仕事に携わるのであれば,書中に用いられている様々な言い回しや表現も,実務上でのコミュニケーションンに大いに役立つであろう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
マーケティング
- 感想投稿日 : 2010年2月17日
- 読了日 : 2010年4月3日
- 本棚登録日 : 2010年2月17日
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