改めて文法を学びなおそうとしている方にかなりおすすめ。
構造の理解と暗記部分に分けて解説してあり、易しい言葉しか使われていないので1日あれば一通り目に通せます。
2023年1月29日
森絵都さんの『カラフル』みたいな感じでした。
ルッキズムと自己肯定感、アイデンティティの部分が中高生ドンピシャの悩みとか葛藤に繋がって共感できる読者も多いのではないかと思います。
ミステリー要素と幻想的とは違うけど非現実的な設定も物語のテーマを軽く、読みやすいものにしていて、YA向け小説だと感じました。
2022年6月18日
- 妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記 (講談社文庫)
- 香月日輪
- 講談社 / 2015年12月15日発売
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「妖怪アパートの幽雅な日常」シリーズでかかせない、るり子さんの手料理の数々が自宅でも楽しめるという夢のようなレシピ本です。機会があれば作ってみたいと思います!その他にも 妖怪アパートの間取り図やるり子さんの日記、スピンオフ小説など、魅力的な企画が盛りだくさんです。特にるり子さんの料理に対する情熱と控えめながらも心の奥底にしっかりとした芯のあるお人柄がよく表された日記が読んでいて楽しかったです。
2022年3月3日
- 妖怪アパートの幽雅な人々 妖アパミニガイド (YA!ENTERTAINMENT)
- 香月日輪
- 講談社 / 2012年1月27日発売
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物語では語りきれていないキャラクターの個性や妖怪アパートの魅力がたっぷり詰まったガイドブックです。しかも、ファンにとってはたまらないスピンオフ小説付き!!個人的には著者、香月日輪さんのインタビューが読んでいて面白かったです。香月さんが漫画からの影響を多分に受けていると知り、キャラクターの個性や物語の展開がコミカルでポップな感じがするのに納得したり、「リアルな繋がり」を大切にする方だからこそ、お風呂や食卓といったアパートの共有スペースの描き方の温もりや楽しさを表現するのが上手で、読者もそこに惹き付けられるのではないか、と考えたり。読めばさらに妖怪アパートが好きになること間違いなしです。
2022年3月3日
- 妖怪アパートの幽雅な日常 (8) (YA!ENTERTAINMENT)
- 香月日輪
- 講談社 / 2008年1月11日発売
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2022年3月1日
- 妖怪アパートの幽雅な日常 (7) (YA!ENTERTAINMENT)
- 香月日輪
- 講談社 / 2007年10月18日発売
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2022年2月27日
- 妖怪アパートの幽雅な日常 (4) (YA!ENTERTAINMENT)
- 香月日輪
- 講談社 / 2005年8月23日発売
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現代の子どもは我慢する力が足りない。それもわかるけど…。上手くいかないことが重なりすぎて、何もかも投げ出してしまいたい気持ちもわかる。他者にとっては日常の些細なことかもしれないけど、些細なことが重なればそれは大事になって、1人では抱えきれなくなって。こうした日頃の何気ないストレスを共有できる人や場所の存在はいくつになっても必要なんだと思うな。我慢も大事。でもそれと同じくらい毒を吐くことも大切。
2022年2月26日
- 妖怪アパートの幽雅な日常 (5) (YA!ENTERTAINMENT)
- 香月日輪
- 講談社 / 2006年3月11日発売
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正反対な新任教師2人とちょっと訳あり転入生1人が加わって、夕士の学生生活がドタバタする物語。
善意や正義がいつも誰かを救うわけではなくて、むしろ押し付け、決めつけになってしまうと怖いな、と感じました。相手のためを思って、と上っ面は良くても根底には自分はこれだけしてあげた、という思いがあると、結局は自己中心的なだけなのだと気付かされました…。
また、度をいきすぎたコンプレックスも厄介なものです。他者と比較した故のコンプレックス(物語の山本さんは優秀なお姉さんと比べて)は一概にダメとは言いきれない部分もあると思います。優秀な人に近づこうと努力したり、手本にしたり、自分の足りない部分を客観視することもできる、という点で。しかし、それが卑屈な方向に向かって承認欲求を満たそうと周りを否定して、自分を悲観したり、自尊心の塊になってしまうと恐ろしいです…。山本さんの心の闇が本当の意味で救われて欲しいですね。
2022年2月26日
- 妖怪アパートの幽雅な日常 (2) (YA!ENTERTAINMENT)
- 香月日輪
- 講談社 / 2004年3月11日発売
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主人公・夕士くんが魔道士として魔導書を扱えるようになるための特訓の日々が綴られてます!特訓、訓練、修行ってついつい惹かれてしまいます。寝る、食べる、鍛錬するっていうルーティンワークが魅力的なんですよね。私達も普段の生活の中で何かしらルーティンワークがあるんですけど、めんどくさくってサボりたくなるとき、あるじゃないですか。そんなときに物語の中で頑張る登場人物たちをみていると、自分も頑張らないとなって励まされます。最近やる気出ない、何もかもめんどくさい、投げやりになっているときにおすすめの作品です。
2022年2月25日
- ケケと半分魔女 魔女の宅急便 特別編その3 (福音館創作童話シリーズ)
- 角野栄子
- 福音館書店 / 2022年1月14日発売
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10代のころのモヤモヤした気持ち、何をやっても満たされない不安定さ、思春期特有の感覚がよみがえってくる作品でした。この作品のキーワードの1つは「はんぶん」だと思います。主人公のタタは自分が「はんぶん」しかない、と思って探しものの旅に出かけます。タタが旅を通して見つけたものとは一体なにか、ぜひ読んでみて欲しいです。ちなみに、私のお気に入りのフレーズは「終点ね、終点は『森のはじまり』って駅だよ」(p.234)です。成長や人生は終わりとはじまりの繰り返し。常に前だけに進むのではなく、たまに引き返したり。ゆらゆら旅するように歩んでいくのもいいですよね。
2022年2月23日
普段読まないジャンルの作品でした。社会的格差、大人対子どもの描かれ方がえげつないです。ただし、それらの要素と同等、あるいはそれ以上のウェイトを占めるのが「恋愛」かな、と思います。1巻の時点ではヒロインに恋愛感情が芽生えるくらいで終わってしまうのですが…。普段の生活から飢えと戦い、家族を養っていかなければいけない重圧を担い、ハンガーゲームでは極限状態まで追い込まれるヒロインが生き延びようと知恵と身体能力をフル活用して戦っていく姿がかなり細かく描かれています。それでも年頃の少女と同じように異性の好意に戸惑い、恥ずかしがったりする姿からは純朴な普通の少女であることを思い出させます。歪んだ社会構造とヒロインの恋愛感情の芽生えがどのような展開をむかえるのか楽しみです。
2022年2月23日
- 若草物語 I&II
- ルイザ・メイ・オルコット
- 講談社 / 2019年12月12日発売
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映画『ストーリー・オブ・マイライフ』を観て、原作が気になったため読みました!
装画を担当している北澤平祐さんのイラストも作品の世界とマッチしていて、美しい本となっています。
内容は四姉妹それぞれの人生と家族の絆、そして愛の物語です。私も妹がいるので共感できる部分が多く、特にジョーとエイミーの関係性、仲はいいのだけれどもちょっとした出来事で垣間見える劣等感や嫉妬、譲歩、といった感情の機微が印象的でした。
映画と比較してみると、忠実に再現されているところ、異なるところが見つかって、より作品を楽しめました!
2022年2月13日
- 秘密の花園 (新潮文庫)
- 三浦しをん
- 新潮社 / 2007年2月28日発売
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彼女たちの思いや考えに共感できるところもあれば理解できないところもある、といったところでしょうか。それは同質で閉鎖的なカトリック系女子校で青春時代を過ごした経験がないから、もう「少女」ではないからなのか。彼女たちの求めるものは人間の根源的な欲求のような気がしました。私たちが日常生活の中でそれとなく満たせるものの本質を、彼女たちはストレートに求める。だからこそ、理解が追いつかないのかもしれません。
2022年2月4日
- ウィル・グレイソン、ウィル・グレイソン (STAMP BOOKS)
- ジョン・グリーン
- 岩波書店 / 2017年3月17日発売
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この作品を一言で表すならば壮大な愛の物語でしょうか。もちろん中心人物たちは高校生だし、舞台はアメリカのイリノイ州シカゴで、冒険に出かけるとかとんでもない事件が起きるとか、めちゃくちゃ特別なことが起こるわけではないのですが。ただ、人に関心を持つ、好きになる(恋愛として、友情として)ということは、自分という存在を突きつけられる(相手から、そして自分からも)瞬間なのだと気づかされました。愛はときに自分も相手も傷つけ、上手く伝わらない、そして試行錯誤して見つかるかもしれないし、見つからないかもしれない。ティーンエイジャーたちそれぞれが表す愛の形が印象的な作品でした。LGBTQを扱っているので、読みにくいと感じる人もいるでしょう。自分も1回読んだだけでは本作の魅力は掴めきれないと感じています。
2021年12月16日