タイトルから、スマホに依存する現代人に対して警鐘を鳴らすエッセイが多数並んでいるのかと思いましたが、現代射会というよりも日常生活の様々な場面を切り取ってコメントしている作品が多かったです。
特に、破損してしまった皿や急須の修復の過程で、職人や業者の温かい対応に心を打たれた様子は、読んでいて思わずほっこりとした気持ちになりました。
具体的にスマホ依存による弊害などは描かれていませんが、時代の流れとともにしだいに世の中全体のペースがせわしなくなってきたことに対する筆者の寂寥感は、「スマホ」や「ネット」がなく、公衆電話や固定電話ばかりだったころを(もちろん、その時代もそれ以前に比べれば慌ただしくはなっていたのでしょうが)少しだけでも知っている世代として、共感できる部分もありました。
個人的には、「犬の散歩にふさわしい正装とは?」という文章を、犬好きの同僚に薦めてみたいところです。
読書状況:読み終わった
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個人
- 感想投稿日 : 2018年10月16日
- 読了日 : 2018年10月16日
- 本棚登録日 : 2018年10月16日
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