いやぁ~面白かった。
人の不幸は蜜の味。
ギリシャの中で中心的な位置を占めるアテネ人の滅亡部分が語られています。
ローマ人の物語でもローマは滅亡するのですが、何しろ長い。
第1巻でペルシャ戦役に勝って盟主の地位を得たアテネが第2巻では滅亡しちゃうんですから、途中で飽きる暇もない。^m^
例によって例のごとく、塩野女史の個人的な好みがベッタリ加わっての記述だけど、その徹底振りが却って微笑ましく読めます。
彼女が大好きなペリクレスで終始するのかと思いきや、存外にあっさり描いていますね。
哲学科卒業だから、ソクラテスにも入れ込むのかと思いきや、これも淡白な描写。
結局のところ、イケメンのアルキビアデスに浮気しちゃったのね。
彼女の言わんとするところは明快。
どんな政体を取ろうとも、必ずリーダーが不可欠なこと。
そのリーダーによって、国家の幸不幸が大きく左右されてしまうこと。
民主主義の最大の欠点である、衆愚政治はいつの時代にも避けられないこと。
これは、その後に続いたローマでも、そして現代も変わらない真実ですね。
あと、気になったのが塩野女史も歳をとったなぁ~という点。
同じことを必要以上に繰り返すことが目に付きました。
しかし、図表をケチらずに載せてくれるのは大変助かります。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年10月22日
- 読了日 : 2017年10月22日
- 本棚登録日 : 2017年10月22日
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