星降る楽園でおやすみ

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  • 中央公論新社 (2006年8月1日発売)
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<table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120037576/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51DBNXMVRNL._SL160_.jpg" alt="星降る楽園でおやすみ" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4120037576/yorimichikan-22" target="_blank">星降る楽園でおやすみ</a><br />(2006/08)<br />青井 夏海<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4120037576/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
<blockquote><p><strong>無認可保育室に二人組の男が籠城、五人の子どもが人質に。身代金はひとり五百万円という微妙な額だった。身内に犯人を手引きした人物がいる?疑心暗鬼の園長。そして人質家族の人間模様。 </strong></p></blockquote>
無認可保育園・アイリスキッズホーム。経済に余裕がある人が高い保育量を払って利用するのだろう。普段なら、園児の親同士でさえ深い交流などなく、互いのことをそう思っている。園児と職員を人質に取った籠城事件が起こって初めて、それぞれの家庭の事情が明らかにされていくに連れ、それぞれが抱えている問題が表に出てくるのが興味深い。そして、園長の早紀は、身内に内通者がいるのでは、と疑う。彼女の思考を追うのもスリリングであり、いちいち納得させられてしまう。事件は、思わぬ決着を見るが、決して解決されたとは言えないのである。人質に取られた園児たちそれぞれの家庭では、建前が崩れて本音が露わになり、悲喜こもごもといった様相である。救いは、誰も死ななかったこと。そして、園長の早紀と、姪の淑子の間の壁が取り払われたことだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: あ行の作家
感想投稿日 : 2010年2月24日
読了日 : 2010年2月24日
本棚登録日 : 2010年2月24日

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