ウソにも2種類ある。人を幸せにするウソと、不幸にするウソ。おおかみ少年とほら吹き男爵がいい例。ウソというと「悪いもの」と考えがち。でも人の気持ちを前向きにさせたり、夢を見て未来の可能性を信じて話すウソもある。確かに、医者にかかって「治るか治らないかわからないけどやってみましょう」と言われるのと「大丈夫、必ず治ります」と言われるのではその後の気の持ち方が違う。難しい仕事を任されたとき「私にできるか自信はないけど、できるだけ頑張ります」と言うのと「必ず成功させます」と言うのでは、その後の仕事への取り組みも違う。ただしそれは、自分でリスクを負う覚悟の上でつくウソってことだ。これも口ぐせがの法則と同じで、言葉が人生を作るってことなんだろうな。いい言葉だけが、いい現実をつれてくるとあるが、言葉の選びかた次第で現実も変えていくことができるのだ。私もこれから「いいウソ」をたくさんつこう。『ライフ・イズ・ビューティフル』というイタリア映画の話が載っていたが、この映画は私自身も数年前に見て、すごく感動したもの。ナチの強制収容所に入れられたお父さんと息子。お父さんは息子がつらく悲しい思いをしないように、連行されているときに「これから旅行にいく」とウソをつく。相手を思うウソが自分までも強くする。そんな話だった。そんなウソがつけるなんてすごい。
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カテゴリ:
こころ
- 感想投稿日 : 2009年9月6日
- 本棚登録日 : 2009年9月6日
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