終末のフール (集英社文庫)

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本棚登録 : 25344
レビュー : 2069
著者 :
foot-physさん  未設定  読み終わった 

この本との出会い。

失恋した翌日だった。地下鉄に乗っていると一つの広告を見つけた。それは集英社文庫の広告で、「この夏に``はじまり``となる一冊、``ナツイチ``を見つけませんか。」という内容だった。いつもの僕なら簡単に見過ごしていたと思う。だけど、その日は違った。家に帰ってから、パソコンを前に何か面白そうな本はないかとナツイチを探していた。数日後、気になった本を求めて本屋へ行き、一冊買った。 それがこの本だった。

「死」を設定することによって「生」を考えるという作品は多い。そんな中で、すべての人が世界の終わりを迎えるという話はとても興味深い。それは誰もそんな状況を体験したことがない、非現実的だからだ。下手な描写をすればたちまちつまらなくなる。だけどこの作品にそんな懸念は必要なかった。描かれる状況、人間関係、心情、倫理観が緻密に、巧妙に、バランスよく表現されていて、とても心地よかった。

読み終えてあとがきを見ると、次のようなことが書いてあった。

   小説は哀しみを抱えている人によりそうもの

ああ、なるほど。こういう出会いもあるのかと思った。

レビュー投稿日
2015年6月22日
読了日
2015年6月21日
本棚登録日
2015年6月21日
8
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